1 \input texinfo @c -*-texinfo-*-
4 @documentlanguage ja_JP
6 @setfilename exam_fe_2018h.info
7 @documentencoding UTF-8
8 @settitle 基本技術情報者試験 2018年 春期 午後問題
9 @firstparagraphindent insert
16 @indicateurl{https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2018h30_1/2018h30h_fe_pm_qs.pdf} P.62〜P.66より
19 次のアセンブラプログラムの説明及びプログラムを読んで,設問1~3に答えよ。
21 @unnumberedsec 〔プログラム1の説明〕
22 0~65534の整数を表す数字から成る文字列(以下,数字列という)を数値に変換する副プログラムDTOBである。
24 (1) 文字列は,DC命令の文字定数と同じ形式で主記憶に格納される。数字列567を 格納した例を,図1に示す。
26 @center @image{img/fig1,15cm,,,.svg}
30 (2) 主プログラムは,数字列が格納されている領域の先頭アドレスをGR1に,数字列の長さをGR2に設定して,DTOBを呼ぶ。DTOBは,数値に変換して得た値をGR0に格納して呼出し元に戻る。
32 (3) 副プログラムDTOBから戻るとき,汎用レジスタGR1~GR7の内容は元に戻す。
35 @unnumberedsubsec〔プログラム1〕
42 LP CPL GR1,GR2 ; 変換終了?
44 LD GR4,0,GR1 ; 数字1文字の取出し
45 SUBL GR4,='0' ; 1 桁を数値に変換
46 SLL GR0,1 ; GR0を10倍してGR4を加算
60 プログラム1中の::ansbox:4::に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。
83 文字列の先頭から数字列を探索し,順に,対応する数値を管理テーブルに格納する副プログラムGETWDを,DTOBを使用して作成した。プログラム2中の::ansbox:4::に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。
86 @unnumberedsubsec 〔プログラム2の説明〕
88 (1) 文字列は,一つ以上の空白文字で区切られた任意の個数の数字列を含み,最後はピリオドで終わる。最後の数字列とピリオドの間,又は文字列の先頭に一つ以上の空白文字があってもよい。文字列の例を,図2に示す。
91 @center @image{img/fig2,15cm,,,.svg}
95 (2) 管理テーブルには,文字列中に数字列が現れるごとに,順に1 語から成る要素を追加し,数字列を数値に変換して得た値を格納する。数字列の探索が終了したとき,管理テーブルの最後に1 語から成る要素を追加し,数値の終わりを示す印として-1を格納する。図2の文字列をGETWDで処理して得た管理テーブルを,図3に示す。
97 @center @image{img/fig3,15cm,,,.svg}
99 @center 図3 GETWDで処理して得た管理テーブル
101 (3) 主プログラムは,文字列が格納されている領域の先頭アドレスをGR1に,管理テーブルの先頭アドレスをGR2に設定して,GETWDを呼ぶ。
103 (4) 副プログラムGETWDから戻るとき,汎用レジスタGR1~GR7の内容は元に戻す。
105 @unnumberedsubsec 〔プログラム2〕
112 LD GR3,=-1 ; 数字列の処理状態フラグの初期化
115 LD GR4,0,GR6 ; 1文字の取出し
122 NUM LD GR3,GR3 ; 数字列の処理中?
124 LD GR3,=0 ; 次の数字列の処理開始
125 LD GR1,GR6 ; 数字列の先頭アドレスを退避
129 ST GR2,0,GR7 ; 数値の終わりを示す印を格納
136 CALL DTOB ; 数字列を数値に変換
138 LD GR3,=-1 ; 数字列の処理中状態を解除
193 ア @code{LAD GR6,1,GR1}
196 イ @code{LAD GR6,1,GR6}
199 ウ @code{LAD GR7,1,GR2}
202 エ @code{LAD GR7,1,GR7}
213 GETWDを使用して,二つの整数の積を求める副プログラムMULTを作成した。プログラム3中の::ansbox:4::に入れる正しい答えを,解答群の中から選べ。
215 @unnumberedsubsec 〔プログラム3の説明〕
217 (1) MULTは,数字列を二つだけ含む,〔プログラム2の説明〕の(1)で示した形式の文字列について,最初の数字列に対応する数値を被乗数とし,2番目の数字列に対応する数値を乗数として乗算を行う。乗算においてあふれは発生しないものとする。
219 (2) 主プログラムは,文字列が格納されている領域の先頭アドレスをGR1に設定して,MULTを呼ぶ。MULTは,演算結果をGR0に格納して呼出し元に戻る。
221 (3) 副プログラムMULTから戻るとき,汎用レジスタGR1~GR7の内容は元に戻す。
223 @unnumberedsubsec 〔プログラム3〕
230 LD GR4,0,GR2 ; GR4 ← 被乗数
231 LD GR5,1,GR2 ; GR5 ← 乗数
236 AND GR3,=#0001 ; 乗数の最下位ビットのチェック
239 NEXT SLL GR4,1 ; 被乗数を1ビット左論理シフト
244 CTBL DS 3 ; GETWD用管理テーブル
275 ア @code{ADDL GR0,GR5}
278 イ @code{ADDL GR5,GR4}